マイナス金利解除は住宅ローンに影響する?金利の決まり方や今後の対策とは
日本銀行(日銀)は2024年に「マイナス金利政策」を解除しました。
現在住宅ローンを利用している、もしくはこれから住宅ローンを借りようと考えている方にとって、マイナス金利政策の解除が住宅ローンに与える影響は気になるところです。
そこで今回は、マイナス金利解除は住宅ローンに影響するのか、ローン金利の決まり方、今後の対策をご紹介します。
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住宅ローンの固定金利と変動金利の決まり方
マイナス金利解除が住宅ローンの金利にどのような影響があるのかを考えるうえで、まず住宅ローンの金利がどうやって決まるのかを知る必要があります。
ここからは、住宅ローンの固定金利と変動金利の決まり方についてご紹介します。
住宅ローン金利の決まり方
住宅ローンの金利は、金利引き下げ幅によって決まります。
基準金利から引き下げ幅を差し引いたものが、住宅ローンの借入金利となります。
金利引き下げ幅は、近年の金融機関間の金利競争の影響で、高止まりが続いているでしょう。
とくに、変動金利の借入金利は低下傾向にあり、年0.5%以下の金利を提示するケースも増えています。
住宅ローンの固定金利の決まり方
住宅ローンの固定金利は「長期プライムレート」を参照して決定されるとされています。
長期プライムレートとは、銀行が融資できると判断した高い信用度の企業に対して、期間1年以上の融資に適用される金利です。
長期プライムレートは、長期金利とも呼ばれる「10年国債」の影響を受けており、10年国債と長期プライムレートの動きは連動しています。
そのため、固定金利の動向を確認するには、10年国債の金利の動向をチェックすることが有効です。
住宅ローンの変動金利の決まり方
住宅ローンの変動金利は「短期プライムレート」を参照して決定されるとされています。
短期プライムレートとは、銀行が融資できると判断した高い信用度の企業に対して、期限1年以内の融資に適用される金利です。
2016年以降、マイナス金利政策が継続されていたため、短期プライムレートはほぼ変動せず、低位で安定していました。
一般的に、変動金利は日銀の金融政策に影響を受けるため、住宅ローンの変動金利の動向を確認するには、日銀の金融政策をチェックすることが重要です。
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マイナス金利解除が今後住宅ローンに与える影響
マイナス金利解除が住宅ローンに与える影響は気になるところです。
ここからは、マイナス金利解除が今後住宅ローンに与える影響についてご紹介します。
日銀のマイナス金利政策とは
マイナス金利政策とは、日銀が民間の金融機関から預かるお金の、当座預金口座の金利を一部マイナスにする政策です。
これは、2016年から日銀が金融政策の一環として開始した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」によるものです。
マイナス金利政策の導入により、金融機関は日銀に預けた当座預金の残高が一定額を超える部分に対して、金利が0.1%となりました。
これにより、金融機関は日銀にお金を預ける際に手数料を支払う必要が生じ、個人や企業への貸し出しを促進するようになり、金利引き下げ競争が激化しました。
日銀がマイナス金利政策を解除した理由は、日銀の目標である2%の物価安定目標が実現可能な状況になったと判断されたためです。
しかし、近年の人手不足により、企業は優秀な人材を確保するために賃金を引き上げる動きが見られています。
賃金と物価の好循環が強まるなか、マイナス金利政策のような大規模な金融緩和はその役割を果たしたと考えられています。
今後住宅ローンに与える影響
マイナス金利が解除されても、今後すぐに返済負担が増える可能性は低いとされています。
銀行が短期プライムレートを引き上げる見通しとなっているため、それに連動して住宅ローンの変動金利も引き上げられる可能性がありますが、すぐに適用されるわけではありません。
基準金利の改定は年に2回のみで、借入金利が実際に引き上げられるのは3か月後となります。
ただし、マイナス金利解除に伴い、優遇幅を縮小するケースが増える可能性があるため、変動金利型の住宅ローンを新規で借り入れた場合、返済負担が増える恐れがあります。
借り入れ後の負担を減らしたい場合は、優遇幅が大きいうちに住宅ローンを借り入れる方法もありますが、金融機関によって条件が異なるため、事前に確認することが重要です。
一方で、固定金利型の住宅ローンについては、今後の影響はまだ不透明な状況です。
固定金利に影響を与える10年国債の利回りは、投資家の将来予測や心理状況に応じて変動するため、先行きを予測するのは難しいとされています。
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マイナス金利解除が住宅ローンに影響した場合の対策
マイナス金利解除が住宅ローンに影響を与え、金利が上昇していった場合、どうしたら良いのか対策を考えておく必要があります。
ここからは、マイナス金利解除が住宅ローンに影響した場合の対策についてご紹介します。
繰り上げ返済をする
今後、住宅ローンの金利が上昇する場合にできる対策として「繰り上げ返済」があります。
繰り上げ返済とは、住宅ローンの毎月の返済とは別に、余裕資金ができた場合などにまとめて返済をすることです。
繰り上げ返済をおこなうと、住宅ローンの残高が減るため、返済期間が予定よりも短縮されます。
住宅ローンにおいて、残債が多く、返済期間が長くなるほど、金利が上昇した際の月々の返済額の増加幅が大きくなります。
そのため、繰り上げ返済で残債を減らし、返済期間を短縮すれば、月々の返済額の増加を抑えることが可能です。
今後の金利の動向が不透明ななかで、返済期間を短縮しておくことは、金利上昇のリスクに対する不安を軽減する一つの方法といえるでしょう。
固定金利を選択する
マイナス金利解除が住宅ローンに与える影響への対策として、住宅ローンの固定金利を選択する方法があります。
変動金利は今後どこまで上昇するか予測が難しいですが、固定金利であれば金利が変動しないため、将来の返済額の見通しが立ち、安心して住宅ローンを払い続けることができます。
とくに、今後金利が上昇すると予想している方にとっては、借入期間が30~35年の長期固定金利タイプを選ぶこともおすすめです。
現在変動金利の住宅ローンを利用している方でも、途中で固定金利に変更することが可能です。
変更することで金利が上がり、返済額が増加する可能性はありますが、今後の金利上昇リスクを抑える手段となるかもしれません。
ミックスローンを選択する
マイナス金利解除が住宅ローンに与える影響への対策として、ミックスローンを選択する方法があります。
ミックスローンとは、固定金利と変動金利を同時に併用できる住宅ローンです。
たとえば、3,000万円を借り入れる場合に、1,500万円を変動金利で借り、残りの1,500万円を固定金利で借り入れる方法です。
変動金利と固定金利の支払額は異なり、その合計額が住宅ローンの支払額となります。
ミックスローンには、変動金利のみのローンに比べて毎月の返済金額が高くなる、借入本数が2つになるため諸費用が増えるなどのデメリットがあります。
一方で、固定金利のみのローンに比べて、毎月の返済金額を抑えられる点や、金利上昇に対して対策を取れる点などがメリットです。
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まとめ
住宅ローンの金利の決まり方は、固定金利は「長期プライムレート」に、変動金利は「短期プライムレート」に影響されます。
マイナス金利解除が今後住宅ローンに与える影響で、今後すぐに返済負担が上がる可能性は低いといわれていますが、新規借り入れは負担が増えるかもしれません。
対策として、繰り上げ返済をおこなう、固定金利を選択する、ミックスローンを選択する方法があります。
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