中古マンションを一括払いで購入するメリット・デメリット!注意点も解説

中古マンションを一括払いで購入するメリット・デメリット!注意点も解説

マンションの購入には、一括払いと住宅ローンの2つの支払い方法があります。
多くの方は住宅ローンを利用して支払いますが、一括払いで購入できる場合、大きなメリットがあります。
本記事では、中古マンションを一括払いで購入するメリット・デメリット、注意点について解説しますので、練馬区でご検討中の方はぜひ参考になさってください。

中古マンションを一括払いで購入するメリットとは?

中古マンションを一括払いで購入するメリットとは?

中古マンションを一括払いで購入すると、以下のメリットがあります。

①金利がかからない

住宅ローンなしで中古マンションを一括払いで購入すると、金利の支払いが不要になります。
そのため、ローンを利用した場合と比較して、支出を大幅に減らすことが可能です。
具体的な利息額はローンの条件により異なりますが、通常は数百万円に達することが多いです。
一括払いの場合、初期の出費は大きくなりますが、長期的に見れば総コストを抑えることができ、経済的に有利でしょう。

②手数料がかからない

中古マンションを一括払いで購入すると、利息だけでなく、他の手数料も節約できる点がメリットです。
たとえば、住宅ローンを利用する場合には、融資手数料や、ローン返済時に必要な保証料、団体信用生命保険の費用など、さまざまな追加費用が発生します。
これらの手数料は、利息と同様に、蓄積すると数十万円から百万円単位の出費となることも少なくありません。
一括払いでは、これらの手数料を支払う必要がなくなるため、住宅ローンを利用する場合と比較して、かなりのコスト削減が可能です。

③交渉順位が上がる

人気の中古マンションは、広告を出すとすぐに複数人から購入希望の申し込みが入ります。
購入申し込みをおこなう際、一括払いは交渉で有利な立場に立てる点がメリットです。
売り出し中の物件に複数の希望者が現れた場合、売主はどちらのオファーを受け入れるかを選ばなければなりません。
ほかの希望者が住宅ローンでの購入を考えている場合、住宅ローンの審査には時間がかかり、不承認のリスクもあります。
一方、一括払いの場合、住宅ローンの審査が不要で、スムーズに取引が進む可能性が高いです。
そのため、売主は一括払いの購入希望者から優先的に交渉することが多いです。
住宅ローンを利用する場合、事前審査や本審査などの複数の手続きが必要で、承認されない場合もあります。
一括払いであれば、そうした不確定要素がなく、すぐに資金を用意できるため、交渉時にはより強い立場に立てます。

中古マンションを一括払いで購入するデメリットとは?

中古マンションを一括払いで購入するデメリットとは?

中古マンションを一括払いで購入する際のデメリットも理解しておくことが重要です。
主なデメリットは、以下のとおりです。

①一括払いによる資金の減少

一括払いを選択すると、大きな金額を預貯金から支払う必要があります。
これにより、貯蓄額が大幅に減少することが最大のデメリットです。
とくに、中古マンションの購入には数千万円の大金が必要で、大きな支出となるため、一度に多額の資金を使うことは大きな負担になります。
また、一括購入後は預貯金が大幅に減少するため、今後予期せぬ出費が発生した場合に対応が難しくなる可能性があります。
たとえば、家の修繕が必要になったり、他の大きな支出が発生した場合など、資金をすぐに用意できないことが考えられるでしょう。
一括払いは住宅ローンの利息や関連費用を節約できる一方で、将来的に自己資金を柔軟に活用できない点が慎重に考慮すべきポイントです。

②住宅ローン控除を利用できない

一括払いを選択すると、住宅ローン控除のメリットを受けることができません。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して物件を購入した場合に適用され、物件購入後最長13年間にわたって、年末のローン残高の0.7%が税金から控除される制度です。
一括払いの場合、住宅ローンを利用しないため、住宅ローンの税額控除を受けることはできません。
なお、住宅ローン控除を利用するには、年収が3,000万円以下であることや、ローン期間が10年以上など、いくつかの条件を満たす必要があります。
つまり、住宅ローンを利用していても、これらの条件を満たしていない場合は控除を受けることができない点にも注意が必要です。

③団体信用生命保険に加入できない

一括払いで中古マンションを購入する場合、団体信用生命保険に加入することはできません。
団体信用生命保険は、住宅ローンを利用する方が加入するもので、万が一の事態が発生した際にローン残高が保険金で清算される仕組みです。
具体的には、契約者が亡くなったり、重い障害が残ったりした場合に保険が適用されます。
団体信用生命保険は、住宅ローン利用者にとって大きな安心材料となるため、多くの方が加入を希望します。
しかし、現金での一括払いの場合、住宅ローンを利用しないため、このタイプの保険には加入できません。
一括払いで購入する場合は、このような追加の保障がないことを考慮する必要があります。

中古マンションを一括払いで購入する際の注意点とは?

中古マンションを一括払いで購入する際の注意点とは?

中古マンションを一括払いで購入する際、注意すべきポイントはいくつかありますが、とくに税金の管理が重要です。

注意点①購入時にかかる税金

中古マンションの購入には、固定資産税、都市計画税、不動産取得税などの税金が発生します。
これらの税金は購入時の費用として別に準備しておく必要があります。
固定資産税は、毎年1月1日に不動産の所有者に対して課される税金です。
税率は物件がある地域によって異なりますが、固定資産税評価額の1.4%が目安です。
購入する地域の固定資産税率を事前に調査しておくと良いでしょう。
なお、不動産売買の際は、引き渡し日以降の固定資産税を日割り清算するのが一般的です。
都市計画税は、市街化区域内にある不動産に対して課される税金です。
地域によって税率は異なりますが、多くの地域で0.3%の制限税率が適用されます。
不動産取得税は、不動産を取得した際に課される税金です。
基本的には購入価格の4%ですが、2027年3月31日までに「住宅」として取得した建物に対しては、3%の軽減税率が適用されます。
購入を検討している物件の地域で具体的にどの税率が適用されるのか、また、どれだけの金額が必要になるのかをあらかじめ確認し、その分の現金を用意しておくことが大切です。

注意点②火災保険の加入

中古マンションを購入する際は、火災保険への加入を忘れないようにしましょう。
とくに一括払いでマンションを購入する場合、住宅ローンを利用しないため、自動的に火災保険の案内があるわけではありません。
そのため、自分で適切な火災保険を選び、加入手続きをおこなう必要があります。
火災保険に加入する際は、自宅の場所、建物の特徴、価値などを考慮して、自分にとって最適な保険プランを選ぶことが重要です。
保険の種類やカバー内容は多岐にわたるため、慎重に比較検討し、必要な保障を提供するプランを選ぶことが大切です。
手続きは早めに済ませておくことで、いざという時に備えることができます。

注意点③税務署の調査

一括払いで中古マンションを購入した際は、資金源を確認するために税務調査がおこなわれることがあります。
税務署の調査は、大きな購入に対してどのように資金を集めたのかを検証する目的で実施されますが、不正がなければ問題を引き起こすことはありません。
もし資金を他人から援助された場合は、その事実を正直に伝えることが大切です。
調査時には、贈与契約書や通帳の履歴など、資金の出所を示す書類を準備しておくとスムーズです。

まとめ

中古マンションを一括払いで購入するメリットは、金利や手数料の支払いが不要で、交渉順位が上がる点です。
デメリットは、自己資金が減ってしまうことや住宅ローン控除が受けられない、団体信用生命保険に加入できない点が挙げられます。
注意点は、購入時の税金や火災保険の加入忘れ、税務署の調査の3つです。