中古マンションにある配管の寿命とは?チェック方法や改修費用を解説
中古マンションの配管は、経年劣化によりメンテナンスが必要となることがあります。
本記事では、配管の寿命や状態をチェックする方法、配管をリノベーション・リフォームするための費用や注意点について解説します。
中古マンション購入後の管理に役立つ情報になりますので、ぜひ参考にご覧ください。
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中古マンションにある配管の寿命とは?
配管にはさまざまな種類が存在し、それぞれの材質によって寿命が異なります。
配管種類ごとの寿命
一般的な水道用の亜鉛メッキ鋼管は、さびやすい特性を持ち、寿命はおおよそ15~20年とされています。
これらの配管は内面の劣化が進みやすく、定期的なメンテナンスが不可欠です。
過去には赤水や漏水の原因となり、1997年のJIS改正以降、新たな上水道配管材としては使用されなくなりました。
一方で、硬質塩化ビニルライニング鋼管は、亜鉛メッキ鋼管の代替として現在多くの家庭で使用されており、寿命は約20~25年と長くなっています。
しかし、接続部材には改善の余地があり、より耐久性のあるステンレス鋼管が集合住宅の共用部で採用されるケースが増えています。
ステンレス鋼管はさびにくい特性を持ち、耐用年数は30~40年ですが、パッキンの定期交換など、一定のメンテナンスが必要です。
配管はメンテナンスが必要
水道管の耐用年数は材質によって異なり、耐用年数に応じたメンテナンスが必要です。
たとえば、ポリエチレンなどの樹脂を使用した配管は、耐久性に優れ、経年劣化しにくい特性があります。
そのため、これらの材質の配管は、耐用年数が30~40年と長く、頻繁なメンテナンスの必要が少ないです。
一方で、亜鉛メッキ鋼管のように劣化しやすい素材を使用した配管がある場合、赤水の発生や漏水といった問題が生じる前に、早期のメンテナンスが必要です。
配管の寿命は、中古マンション購入時の維持管理コストを抑える要因となるため、どの種類の配管が使われているのかをチェックしておきましょう。
築年数からも配管の寿命を判断できる
中古マンションの購入を検討する際には、築年数の確認が重要です。
築年数は、配管などのインフラの状態を理解するための重要な指標となります。
具体的には、築5年程度の中古マンションであれば、使用されている配管の素材にかかわらず、まだ耐用年数を充分に残しており、配管の交換が必要な状況ではないことが多いです。
しかし、築20年以上の物件の場合は、配管のメンテナンス時期にあたる可能性があるため、注意が必要です。
とくに亜鉛メッキ鋼管や塩化ビニルライニング鋼管などを使用している場合、その耐用年数が終了している可能性があります。
これらの配管は、時間の経過と共に劣化しやすいため、購入前に適切にメンテナンスされているかを確認しましょう。
なお、2000年以降に建設された中古マンションでは、劣化しにくい配管材料が主流となっています。
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中古マンションの配管状態をチェックする方法とは?
中古マンションの配管状態を確認することは、将来的なメンテナンス計画を立てるうえで重要です。
配管をチェックするための基本的な方法は、以下のとおりです。
①目で見てチェックする方法
まずは、配管が露出している箇所を特定しましょう。
多くの場合、配管は壁や床に隠されていますが、メーターボックスや給湯器の周辺など、一部は外に出ていることがあります。
次に、露出している配管について、目で直接確認をおこないます。
配管に錆びや損傷、亀裂などの明らかな経年劣化の兆候がないかをチェックしましょう。
また、配管の種類を特定し、種類に応じた耐用年数や劣化の傾向を把握することもできます。
ただし、目視確認はあくまで簡易的なチェック方法であり、内部の状態や隠れた問題点は把握しにくいです。
そのため、目視確認だけですべてのメンテナンスの必要性を判断することは困難です。
しかし、定期的におこなうと、配管の外観変化に気づきやすくなり、問題が初期段階で発見できる場合もあります。
②修繕計画・修繕履歴をチェックする方法
中古マンション購入時には、過去の修繕計画や修繕履歴の確認が重要です。
これにより、建物全体のメンテナンス状況や管理の質を詳細に把握することができます。
物件の過去の修繕履歴や修繕計画については、管理している不動産会社や管理組合に直接問い合わせましょう。
これにより、実際にどのようなメンテナンスがおこなわれてきたか、また今後予定されている修繕があるかを確認することが可能です。
また、長期修繕計画は、建物の将来的な維持管理コストを見積もる際にも役立ちます。
物件の現状や将来的な見込みに基づいて、修繕計画が定期的に見直されているかも確認が必要です。
また、マンションの管理規約がどのように定められ、開示されているかを把握することも、住むうえでの安心感に直結します。
③ホームインスペクションでチェックする方法
ホームインスペクションは、中古マンションを購入する際、または長期的なメンテナンスを考えている場合におすすめです。
ホームインスペクションでは、専門家が建物の構造から設備までを詳細にチェックします。
これにより、目に見えない部分の問題点や将来的に問題となり得る箇所が明らかになります。
ホームインスペクションを実施すると、建物の安全性や修繕が必要な箇所について客観的な意見を得ることができ、自己判断で見逃してしまう細かな点も捉えることができるでしょう。
なお、ホームインスペクションは、購入を検討する段階で早めに実施することが理想的です。
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中古マンションの配管を修繕するための費用や注意点とは?
一般的に、中古マンションの給水管や給湯管をすべて交換する場合、費用は約30万円が目安とされています。
あくまで標準的な作業と材料に基づく見積もりですが、実際のコストは建物の構造や配管の状態によって大きく異なることがあります。
配管の修繕費用が増加する可能性のある状況
パイプスペースから設備までの距離が長い場合やアクセスが難しい場所に配管が存在する場合、追加の工事が必要となり費用が高くなることがあるため、注意が必要です。
また、マンションがコンクリートの上に直接床が組まれている設計の場合、配管作業のために床を剥がす必要があります。
このような場合、解体費用と原状回復費用が必要になるため、費用が大幅に増加する可能性があります。
一方、コンクリートの上にスペースがある二重床タイプの中古マンションでは、スペースを利用して配管工事がおこなえるため、修繕費用は比較的安いです。
マンションの管理規約をしっかり確認する
中古マンションの管理規約を確認することは、所有している物件の適切なメンテナンスとリフォームをおこなううえで重要です。
管理規約には、マンションの使用に関するルールやガイドラインが定められており、住民が日常生活を送るうえで守るべき事項が記載されています。
リフォームや修繕をおこなう際、どの部分が専有部でどの部分が共用部に該当するのかを明確に理解する必要があります。
専有部分のみが個人の裁量でリフォーム可能であり、共用部の改修には管理組合の承認が必要となる場合がほとんどです。
また、配管の位置や範囲を正確に知るためには、建物の図面や修繕履歴が役立ちます。
なお、一部のマンションでは、管理規約により専有部分における特定の改修作業が禁止されていることがあります。
たとえば、構造に影響を及ぼすような大規模なリフォームや、外観を変更するような作業が制限されている場合があるため、ご注意ください。
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まとめ
中古マンションの配管は種類によって、耐用年数や寿命が異なります。
配管の状態は、目視や修繕計画・修繕履歴の確認、ホームインスペクションの実施でチェックする方法があります。
配管工事にかかる費用は、給水管や給湯管をすべて交換する場合、約30万円が目安です。
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