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マンションか戸建てか悩んでいる方へ

不動産記事

柳澤 敬太

筆者 柳澤 敬太

不動産キャリア6年

当社は、創業50年の住宅資材専門商社から生まれました。長年にわたりお客様から支持を得てきた老舗商社だからこそ、「私たちの都合」ではなく「お客様の目線で考える」という視点を大切にしております。特に「不動産屋は何か怖い」と、ハードルを感じられている方は、当社のスタッフとお会いいただき、違いを感じていただきたいと思います。

住宅を購入する際に、「マンションにするべきか、戸建てにするべきか...。」悩ましいですよね。


両者にはそれぞれに魅力がありますが、

自分にとってどちらがいいかを見つけるためには、

自分のライフプランとのマッチ度合いをはかるのがいいと思います。


そこで、この記事ではマンションと戸建てを比較し、

それぞれのメリットを紹介します。

この記事を読むことで、あなた自身がどちらに合っているのか

判断するためのヒントが散りばめられていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

費用面で比較!ランニングコストも忘れずに!


私の経験上、住宅購入を考えているお客様は、費用面から比較検討をはじめる人

が多い印象です。費用というと、購入費用だけを思い浮かべがちですが、実際に

は住み始めてからの管理修繕費用なども加味する必要があります。それではここ

から、初期費用とランニングコストについて、具体的に見ていきましょう。

 

初期費用はどれくらい?

住宅購入時にかかる初期費用とは、販売図面に記載されている購入金額とは別の費用になります。

この目安は新築注文住宅や新築マンションの場合で物件価格の46%前後、

中古マンションや中古一戸建てや新築一戸建て(建売住宅)の場合で79%前後といわれています。


この初期費用3%の大きな差は、仲介手数料の有無によります。


注文住宅の場合は、既に土地を所有していることがあり、

土地購入の必要がないため仲介手数料がかかりません。


また新築マンションでは不動産仲介会社が間に入らないので、

こちらも仲介手数料はかかりません。

(注文住宅で土地から購入する場合は、仲介手数料がかかることがあります。)


中古マンション・一戸建て・新築一戸建て(建売住宅)の多くの場合は、

仲介手数料がかかってきます。仮に4,000万円の住宅を購入した場合、

160360万円程度の初期費用がかかるということです。


この費用を住宅ローンと合わせて借り入れることも

金融機関によって可能ですが、条件によっては金利が上乗せされてしまうこともあります。

 

 

代表的な初期費用の内訳をご紹介いたします。

1.不動産取得税:物件の総額に対して1.5%の税金がかかります。


2.登記費用:不動産の所有権、抵当権設定や司法書士報酬、登録免許税がかかります。

物件価格によって異なります。(中古マンション3000万円の場合、60万円程度)


3.仲介手数料:不動産会社に支払う手数料で、物件価格の3%程度が一般的です。


4.税金・管理費修繕費等の精算費用:前の所有者が支払った税金や管理費修繕費のうち、物件の引き渡し日までの分を買い手が支払います。例)固定資産税の精算について引渡し日202441日だった場合、202411~41日までの日割りで前所有者が負担。42~1231日までを新所有者が負担します。修繕費管理費については、月の日割り精算になります。


5.火災保険料:オプションなどにより異なりますが、5年間契約で15~30万円程度。


6.引っ越し費用、修繕積立金等、その他の費用がかかる場合があります。(引渡し時期により変動)

 

ランニングコストはどれくらい?

ランニングコストはマンションの方が高くなる傾向があります。

管理費や修繕積立金などの名目で、毎月支払いが発生します。


30年や40年住み続けることを想定すると、

ランニングコストだけで1,000万円以上に達することも少なくありません。


また車を所有したい人では、マンションだと駐車場代も負担が増える可能性があります。


マンションでは物件ごとに管理費や修繕積立金が異なりますので、

適正価格を把握したうえで購入の決断をすることが大切です。マンションだけでなく

戸建てもランニングコストはかかりますので、

まずは共通する費用について次にそれぞれにかかる費用について紹介していきます。

 

→戸建てとマンションに共通するランニングコスト

・固定資産税/都市計画税

固定資産税は、毎年1回納める必要があり、

所有する不動産の評価額に応じて課税されます。


都市計画税は、国や地方自治体が策定した都市計画に基づく都市開発に必要な費用を賄うために、

不動産所有者に課税する税金のことです。※目安:戸建て10~15万円。マンション8~12万円。


・火災保険

火災保険とは、自然災害や火災などによって建物や

家財などの不動産資産が損失を被った場合に、

その被害を補償する保険のことです。

5年契約で15~30万程度が多い印象です。

 

・設備の修理

水回りの設備は全て自己負担でメンテナンスが必要になります。

10~15年に一度100~150万円程度のリフォームが多いようです。

 

→戸建てのみかかるランニングコスト

シロアリ対策・屋根や外壁の塗装などが修繕費としてかかります。

自分で施工業者を選ぶことができますが、手間がかかってしまうとも言えます。


一方、マンションは管理会社が修繕業者を選定してくれ、手間はかかりません。


また修繕業者の情報も多く豊富なため、

悪質な業者に騙されてしまうようなことはまずありえません。


その点、戸建ての場合は全て自分で業者選定しなくてはいけません。


しっかりとした業者を選ばないと費用に見合った修繕がされない可能性もあります。

 

■費用の目安

1.シロアリ:30年で45万円程度。

2.外壁:外壁の種類によりますが、窯業系サイディングで30年・80~200万円程度。

(金額差は、状態によって部分補修で済む場合があるため。)

3.屋根:30年で葺き替えやカバー工法した場合200万円程度。

塗装のみなら30~70万円程度。

戸建ては、計画的に修繕の準備をしておかなければ、突然の出費に悩まされてしまいます。


→マンションのみにかかるランニングコスト

・管理費:共有部分の維持管理費用を賄うために、

マンションの管理組合が各戸から集める費用のことです。


具体的には、以下のような費用が含まれます。(※東京都60m2の場合:平均月額13500円前後)

1. 共有部分の維持管理費用

2. 管理会社の報酬

3. 共有施設の維持管理費用

4. 税金・保険料:火災保険料など

・修繕積立金:将来的に必要となる大規模修繕工事などの費用を積み立てるために、

マンションの管理組合が各戸

から集める資金のことです。


具体的には、

以下のような費用が含まれます。(※東京都60m2の場合:1600円前後)

1. 大規模修繕工事費用

2. 非常時の費用

 

・駐車場代・駐輪場代

地域の相場によって代金は変わります。

また空がないことがたまにあります。

その場合、近くの月極駐車場を借りることも考えなくてはいけません。

(※練馬区駐車場相場 平面:17949円、機械式:18200)

 

→戸建てとマンションのランニングコスト比較はこちら↓

30年住んだことを想定して下記のようにランニングコストを比較してみました。

 

■固定資産税・都市計画税:戸建て450万円/マンション420万円

■保険料:戸建て180万円/マンション:180万円どちらも5年更新30万円で設定。

■修繕管理費用:戸建て745万円/マンション1080万円月額3万円で設定。

■合計費用:戸建て1375万円/マンション:2040万円

※目安として条件を簡素化して算出した結果です。

実際にこの通りになるものではないことをご了承ください。

 

生活面の比較は優先事項のピックアップから

費用面だけではなく生活面もしっかり比較しましょう。

ただし、どうしても比較したくなる点が多くなりがちで、

混乱してしまうこともあります。

そのため比較する点はなるべく絞り込んで、5個程度までにすることをおすすめします。

ここでは具体的に5点ほど、取り上げて比較してみます!

何を優先するかによって比較する点や考え方が変わってきます。

物件を検討する前に、自分たちの優先事項を絞り込むことから始めていきましょう。

 

周辺環境を比較する。

マンションは高さ制限のある場所には建設することができません。

そこで、高さ制限が緩和されている商業地域などのエリアに建設されることが多いです。

結果的に駅から徒歩15分圏内のマンションが多くなります。


しかし、一戸建ての場合は住宅系の地域に建設されることが多いので、

駅から徒歩20分以上離れてしまうことがあります。


こういった駅までのアクセスを比較しても大きな違いがあります。

買い物便利で、通勤に時間をかけたくない人はマンションになりがちですが一方で、

高さ制限が緩和されているエリアでもあるので、高層の建物が周辺に建つ可能性は視野に入れておく必要があります。一方で「駅から離れても通勤は気にならない。」

「喧騒を忘れて静かに生活したい。」という方は戸建てが良いのではないかと思われます。


それぞれでメリットデメリットがありますが、

どのように生活したいのかによってとらえ方が異なってきます。


「この物件は駅から近くていいですね」という方もいれば、

「電車の騒音が気になりますね」という人もいます。

そのため実際に物件を見に行くことが大切になります。


 

生活動線を比較する。


生活動線は、マンションと戸建てでは大きく異なります。

※生活動線とは、生活のために室内を移動する経路。

(マンションであれば、エレベーターや駐車場への移動経路も含む。)


■生活動線のポイント

1.階段の存在

2.バルコニーの位置

3.外出の手間


1.階段の存在:マンションであれば、ずっとフラットなので移動がとても楽です。

一方戸建てでは23階とある場合、ちょっとしたことでも上の階や下の階に移動しなければいけません。


洗面所、お風呂、洗濯機、冷蔵庫が2階にある場合移動もとても大変で、

毎日の生活で階段の存在はとても大きいと思います。


2.バルコニーの位置:洗濯物を干す場所までの移動距離はとても重要です。

布団のような大きなものを干す際には、

寝室から移動させなくてはいけません。それだけでもとても重労働になります。


3.外出の手間:マンションでは高層階に住んでいる場合、

エレベーターを待たなくてはいけません。


また立体駐車場のマンションだった場合、

車を出すのにも手間がかかります。戸建てはその点スムーズに外出できます。


ここでは一戸建てについては建売住宅のことを想定して書いてみましたが、

注文住宅であれば戸建てのデメリットが解消されることもあります。

このあたりは今まで接客してきた経験上、気にされるお客様が多い印象です。

 

気密性を比較する。

・マンションの気密性

マンションは一般的に密閉された構造になっており、

外気からの影響が比較的少ないとされています。


隣人や共用部からの騒音や振動が問題になることがありますが、

エアコンの冷暖房効率が高く、冬場の暖房費が安くなるというメリットがあります。

 

・戸建ての気密性

建築構造上、窓やドア、壁などの隙間が比較的広く、

また窓も多いため外気の影響を受けやすいとされています。


断熱性能についてもマンションに比べて低い傾向があります。

ただし、戸建てには窓が多い分、通風や陽当たりの良い環境に恵まれることもあります。


注文住宅で断熱性能が高い構造のものを購入することもできますので、

一概にどちらが良いとはいえませんが、購入前に比較しておきたいポイントの一つだと思います。

 

セキュリティを比較する。


マンションはエントランスにモニター付きのインターホンがあります。

また管理人やコンシェルジュの存在もあります。

いきなり見ず知らずの人が玄関までやってくることがないのは、

マンションの大きな利点と言えます

(もちろん、古いマンションだとモニターや防犯カメラがないこともあります)


一方で戸建ては、敷地内に、監視カメラや防犯センサー、

インターホンなどを設置することができます。


ただし、管理員が常駐していないため、

不審者の確認・対応(声かけ等)には住民自身が責任を持つ必要があります。

またセキュリティサービス会社を利用する方法もあります。

 

トラブル事例を比較する。

トラブル事例で多いのは、近隣関係です。

1.騒音/生活音

2.ゴミ捨て

3.臭気


1.騒音/生活音:マンションでは上下左右の隣人との関係性がとても重要です。

一戸建てであれば上下を気にする必要はありませんが、

四方に建物が建っていることが多いのでそこは気にしなくてはいけません。


マンションでは、「子供がいるから下の階の人に騒音が響いてしまうのではないか」と

不安に感じることもあれば、逆に自分が上の階からの騒音が気になってしまうこともあります。

戸建てにおいてはそういった点は気にする必要がありません。

 

2.ゴミ捨て:戸建ての場合、ごみ捨て場の管理をめぐってトラブルになることがあるようです。

マンションの場合は管理人さんがゴミ捨て場の手入れをしてくれるので、

住民同士での直接トラブルは少ないようです。


ただし、管理人さんがいないマンションもあるので、

戸建て同様に注意しなくてはいけません。

ちょっとしたことからトラブルに発展することもあるようです。

 

3.臭気:タバコの臭いや臭いの強い料理などによりトラブルに発展していることもあるようです。

当社ではマンション、戸建て問わず、近隣の方への聞き込みも行っているので、

ある程度の情報はご提供できます。

 

将来の資産価値まで考えよう

将来の資産価値で比較することもできます。

しかし、一概に一戸建てとマンションのどちらが有利かは言うことができないので、

物件単位で慎重に検討する必要があります。

その場合、いずれ経年劣化する物件をリフォーム・修繕することを前提に、

どこまで手を入れられるのか確認しておくとよいでしょう。


物件を購入するとなると、長く住み続けることが前提となるはずです。

将来売却したり賃貸に出したりすることまで想定すると、

なるべく資産価値が維持されやすい物件にしたいものです。

 

一戸建ての場合は、仮に老朽化によって建物の資産価値が下落しても、

土地の資産価値は維持されやすいというメリットがあります。


一方で、マンションは駅に近い立地や便利な立地にあることが多く、

資産価値が維持されるとともに、将来の売却や賃貸が比較的容易な面もあります。


一戸建てもマンションも、リフォームやリノベーションによって、

物件の資産価値を維持することができます。


ただし、許可や申請が必要なこともあるので、購入前に確認しておくべきでしょう。

一戸建ての場合は、自治体に確認や申請を出すケースもあります(施工会社に任せることも可能です)

マンションの場合は、管理規約を読んだり管理組合に尋ねたりするとよいでしょう。

ここまでご覧いただきありがとうございます。



私個人の感想ではありますが、最後に全体をまとめますと。

 

〇費用面を重視していきたい方は、一戸建て向き

〇生活面を重視いていきたい方は、マンション向き

 

それぞれでメリットデメリットはございますが、

まずは実際に見て聞いて体感してみていただくのが良いと思います。


そのため、弊社では住宅購入はまだ先だけど、

不動産のことが知りたい方向けに中古マンション勉強ツアーというイベントを行っております。

※戸建てもご案内可能です。完全に個別対応させていただきますので気軽にお問い合わせください。


また、この勉強ツアーはあくまで勉強ということになりますので、

その後の営業活動は一切行いません。必要な方にのみ、情報提供させていただいております。

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

 

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